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The heart that I know (3)

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     The heart that I know (3)






香はふわりと宙に浮かぶ感覚に重い瞼をうっすらと開けた

開けた瞼に飛び込んできたものは僚の横顔・・・

がっしりとした腕に抱かれて暖かい温もりがなんだか気持ちいい

香はまどろんだ意識の中自分が僚に抱きかかえられていることに気づいた

「僚、お帰り」

僚の腕に抱かれ寝ぼけ眼で微笑みかける

「わりぃ。起こしちまったな
 あんなところで寝ていたら風邪ひくぞ」

「ごめんね。」

俯きながら済まなそうな顔をする

僚が出掛けていったあと香は溢れ出す涙が止まらずにいた

ただ一緒にいたい。僚に愛されたい。女としてみてもらいたい。僚に求められたい。

普通の女性が普通に思うこと・・・でも香にしてみればどんな壁よりも高く乗り越えることが困難な壁

一生かかっても乗り越えられないんではないだろうかとそんなことを思いながら泣き続けていたらいつの間にか泣き疲れて寝てしまったようだった

僚は器用に香の部屋のドアを開けると香をベットの上に下ろした

布団をかけ香の頭をクシャっと撫でると「おやすみ」と言って僚は部屋を出ていこうとする

「僚!!」

出ていこうとする僚を香は強く呼び止める

香の声に僚は振り返ると僚の胸に勢いよく飛び込んだ

どめどなく溢れ出した想いを香にはもう止めることができない

ふたりの関係が終わってもいい。それでも伝えないよりはずっとマシ・・・

「どうした?」

僚は香を抱きとめると優しく声をける

美樹の言った通り・・・『変えたいなら、変えわらなきゃ』

僚に伝へなきゃ変わるものも何も変わらないそう思った途端、香の口から不思議と言葉が漏れた

「あたしじゃ・・・ダメ・・?」

今にも消えてしまいそうなくらい小さく震える声で囁く

「・・・・・」

僚は無言のまま

「あたしを・・・あたしを僚のものにして・・・」

香は真剣な眼差しで僚を見つめている

奥多摩の湖畔で僚に『愛する者』と言われた日から香は僚のものになることを望んでいた

いや、その前からずっと・・・出会った頃からずっと僚に愛されたいと思っていた

でも僚は愛してはくれない

愛されることのない日々に疲れて僚への思いを捨てようと思ったことも一度や二度ではない

でもその度に僚への思いを捨てきれずにずっとずっと胸に秘めて傍にいることで満足しようとする

傍に居れればいい・・・居れなくなるよりはずっといい・・・そう自分に言い聞かせてきた

でもやっぱり香も愛されたいという欲望を持った一人の女だった

静かな部屋で二人の間に長い沈黙が続いた

拒否もしない、でも肯定でもない・・・僚からは何も言ってきてはくれない

香は顔を俯かせ溢れ出しそうな涙を堪えていた

無言のまま過ぎる時間に香はダメなんだとと思うと僚の胸から離れた

「ごめん。変なこと言ったね。忘れて・・」

寂しそうな声で弱々しく呟く

涙が溢れてだした顔を見られたくない香はクルリと僚に背を向けた

涙は止めどなく溢れ香の部屋の床を濡らしていく

そんな香の様子を見ていた僚が香を包み込むように後ろから抱きしめた

「悪いな。お前を抱くことはできない
 この手はお前が思っているほど綺麗じゃない・・・お前を汚しちまう」

僚の腕は香を力強く抱きしめている

香は知っていた。僚が誰よりも綺麗な心の持ち主だってことを・・・

その手で助けられた人たちが沢山いたってことを・・・

「僚の手は綺麗だよ。暖かくって優しい手。誰よりも知ってるよ」

僚の手を取り香は頬にすり寄せた

目から溢れた涙は僚の手を濡らし床に落ちていく

「この手で触ったて・・私は・・汚れないよ・・・
 でもいつか汚れてしまうなら僚の手で汚して欲しい・・・」

僚の手を見つめながらそう呟く

こんな世界にいたらいつまでも聖女のように清らかなままでいられないことを香は知っていた

今までそうならなかったことが不思議なくらい・・・

いつか自分も血と消炎の匂いに染まり僚の手じゃなくても誰かの手で汚れてしまうこともあるだろう

その時僚は自分をどんな目で見るのだろう

ならば知らない誰かの手で汚れてしまうくらいなら愛されるものに汚されたい

香の微かな願い・・・

「フっ」と僚の顔から微かに笑みが零れ、その瞬間香の唇に温かいものが触れた

僚から貰う初めてのキス・・・優しくて、温かい・・・

温かなぬくもりに包まれて香はそっと目を閉じた

触れた唇は離れ、その途端ひんやりとした空気が香の唇に触れる

「りょぉ?」

目をクリクリとさせて僚の顔を見上げる

香の澄んだ瞳は確実に僚を捉えて離さない

「香・・・この手でお前を抱いても構わないのか?」
    
震える声で絞り出すように僚は声をあげた

香は「フフっ」と笑うと

「この手は綺麗だもの。あたしに暖かいぬくもりをくれる手・・・
 大好きよ。僚・・」

香より背の高い僚に背伸びをして今度は香から僚の唇に触れた

可愛らしい少女のようなキス

僚は香を優しく抱きしめベットに組み敷くと香の額に、瞼に、頬に唇にキスの雨を降らす

香はこれから始まろうとしている夜に胸を高鳴らせ僚の背中にそっと腕を回した




   
   next The heart that I know (4)



  ~あとがき~




カオリンの想いはやっと僚に通じました

普段は強引なくせに香のことになるとヘタレな僚。やっと僚もヘタレ卒業でしょうかね(笑)








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2014_02_09

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プロフィール

パル  

Author:パル  
シティーハンターの僚×香メインのお話を書いていきたいと思っております。
何年かぶりにみたCHに再加熱して書いてみたいと思いこのサイトを立ち上げました。
パソコン初心者なのでうまくいかないことも多いかとは思いますが温かい目で見守ってください。

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