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うさぎ

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    うさぎ




「じゃぁ、いってくるな。」

あたしはそんな僚の声にプイっと横をむいて知らん顔。

僚はこれから〝シゴト〟に行く。

いつもの仕事じゃなくて『裏』の仕事。

最近少しずつだけど裏の仕事もことも話してくれるようになった。多分・・・『殺し』に関すること以外のことだけだけど。

仕事と聞けば一緒について行きたいって思うのは当然。

だけど今回はあたしには危険だからといってアパートに一人お留守番。

そりゃ何度も何度も僚についていきたいってって言ったのよ。

でも僚は「ダメだ」の一点張り。

僚が「ダメだ」っていうから一回は待ってようって思ったのよ。でもやっぱり僚のことが心配でついて行きたくなっちゃったの。

仕事の当日までに何度も何度もお願いしたのに結局僚は首を縦に降ってはくれなかった。

だからあたしは素直に「いってらっしゃい」なんて言ってやんないんだから。

あたしの返事がないから僚は仕方なくソファーでクッションを抱きしめているあたしの横に来た。

「ほれ。『いってらっしゃい』っていつもみたいに言ってくれよ。」

「ヤダ。」

「2、3日で方がつくから。すぐ帰ってくる。」

「本当について行っちゃダメ?邪魔にならないようにする。だからお願い!!」

縋り付くように僚にお願いする。

答えなんてわかってる。だけどそう言わずにはいられないの。もしかしたらなんてこともあるかもしれないじゃない。

「ちゃんと話し合っただろう?今回は危険すぎるからダメだ。」

僚は「は~」と溜息を一つ吐くと困ったような顔をしてあたしを覗き込む。

困らせてることもわかってる。あたしの我が儘だってわかってる。でもね、あたしの気持ちもわかってよ。

「どうしてもダメ?」

「あぁ。」

「僚に何かあったらって思うと心配なの。アパートでひとり待ってるのなんて嫌。
 邪魔なのはわかってる。だけど・・・だけど・・・」

目が熱くなってくる。僚の顔が少し歪んで見える。

泣いちゃダメってわかってるけど・・・目から涙が溢れ出しそうになるのを止められない。

「泣くなよ~。すぐ帰ってくる。だからいいコで待ってろよ」

僚は指で涙を掬い上げると軽く唇に触れた。

「・・・・浮気しちゃうかもよ」

 ポツリと呟く。

「そりゃ困る。だけど香・・・俺以外のやつと好きになれんのか?クククっ

あたしの言葉に僚は笑いを堪えるように喉の奥を鳴らして笑う。

「・・・・・。」

「できないよな~~香。だってお前俺一筋だもんな。」

苦笑いを浮かべならあたしの顔を覗き込む。

そんなのあんたに言われなくったってわっかてる。あたしは僚意外なんて眼中にないもの。

ただ、苦し紛れの言い訳・・・

「じゃ、いいコで待ってろよ。」

僚は頭をくしゃって撫でると踵を翻して玄関に向かう。

やっぱりお留守番なのね・・・・

あたしはソファーからいきなり立ち上がる「僚!!」大きな声で呼んだ。

僚はそんなあたしの声に振り返り真直ぐとあたしの顔を見つめる。

立ち上がったあたしは僚の前まで歩み寄ると僚の胸に顔を埋めるようにくっついてギュッと抱きしめた。

「僚・・・知ってる?
 うさぎって淋しいと死んじゃうんだよ。だから・・・だからね・・・・あたし・・・・・・あた・・・も・・・」


涙声で顔を埋めたまま小さな声をだした。

「カオリンはウサギだったのか?」

僚の胸に顔を埋めたまま小さくコクりと頷く。

「だったら大丈夫だな。」

僚は明るい声を出して苦笑した。

「ウサギっていうやつは縄張り意識が激しい動物だ。だから一匹でも寂しくなんてない。
 香もうウサギと一緒だったらひとりでもいいコに待ってられるな」

まるで子供を諭すかのように優しく声をかける。

「そんなの分かんないじゃない。もしかしたら本当に寂しくって死んじゃうかもよ?」

相変わらず僚は苦笑いを浮かべたままあたしの頭を撫でる。

すご~くヤな女。こうやって男を引き止めてるなんて・・・

でもどうしてもついて行きたくってこんなふうにしか言い出せなかったんだもん。

絶対ダメっていう僚がこんなことくらいで連れて行ってくれないこともわかってる。

でもそう言わずにはいられなかったの。ごめんね。僚・・・・

「そんじゃ、うさぎが死ぬ前には帰ってこないとな。
 死なれちゃ困る。」

喉の奥をクククっっと鳴らして僚が笑う。

あたしは諦めたように胸に埋めていた顔を上げて僚を見つめた。

まだ少しだけ涙目な目には僚の姿が歪んで見える。

「分かった。僚・・・
 うさぎが淋しいって泣き出す前には帰ってきてよね。」

あたしの精一杯の強がり。

これ以上僚を困らせても仕方がない。

「りょ~かい♡」

僚は優しく微笑むと頭をくしゃりと撫でる。

「僚・・・いってらっしゃい。
 無事に・・・・無事に帰ってきてね。」

あたしはにっこりと微笑むと僚が無事に帰ってきますようにと願いを込めてそっと唇に触れた。




*****

甘いのを書きたくなって書いたけどただのワガママかカオリンになっちゃた気が・・・・
たまにはこんなわがままを言ってもいいよねと一人納得していたりして(笑)




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2015_03_06

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プロフィール

パル  

Author:パル  
シティーハンターの僚×香メインのお話を書いていきたいと思っております。
何年かぶりにみたCHに再加熱して書いてみたいと思いこのサイトを立ち上げました。
パソコン初心者なのでうまくいかないことも多いかとは思いますが温かい目で見守ってください。

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