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For your smile

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 For your smile




「可愛い・・」

ショッピングの帰りにたまたま通りかかったショーウインドウに飾ってあるペンダントを見て香は呟いた。

「こんなの欲しいのか?おまえ。」

プルメリアを三つ並べたペンダントトップに花の中央にはそれぞれクンツァイトが埋め込んである。

ピンクゴールドのチェーンが白い香の肌によく似合いそうだ。

「どうせあたしには似合いませんよ~っだ!!ふん
別に買わないわよ。 ただ可愛いなぁ~って思っただけよ。もう行こう!!僚。」

僚の腕を強引に引っ張るようにして香はショーウインドウの前から歩き始める。

そういう風に思わせてしまうように香に仕向けてきたのは紛れもなく僚自身の行いなワケで・・・今更『可愛いよ』なんセリフを簡単に言えるワケもない。そんな香が憎まれ口を叩く事に僚は少し罪悪感を感じていた。



二人はいわゆる〝恋人〟と呼べる仲になったとはいえ傍から見れば何も変わったようには見えず、僚は相変わらずナンパもするし依頼人の女性にも手を出すという悪行は続いている。

そしてそんな僚を見てハンマー片手に追い回す香の姿が目撃されるという日々が続く。

お互いに惹かれながらも一線を超えないという日々が長すぎたせいか、それとも一緒にいる時間が長すぎたせいかはわからないけれど、今更ながら普通のカップルのようにすることもできなければ素直に『可愛いよ』『綺麗だよ』なんて人並みの言葉さえも言えずにいる。

でも僚だって香が喜ぶ顔も見たいし怒らせたり泣かせたいわけでもない。

だからこれからは少しは素直になってみるのもいいかな~と思っている。

そのはじめの一歩が今僚の上着のポケットに入っている小さな箱のわけで。

数日前に香とのショッピングの帰り道に一緒に見たあのペンダント・・・あいつの喜ぶ顔を見たくてつい勢いで買ってしまった。

トントントンとアパートの階段を上る足取りも軽い。ポケットの中の箱を握り締め香の喜ぶ顔を思うだけで僚の顔も綻ぶ。

「僚おかえり~♪」

玄関を開ければキッチンから聞こえる香の機嫌のいい声に僚の心も弾む。どうやってコレを香に渡してやろうかと思案に暮れるがとりあえず香の顔を見にキッチへと向かった。

「僚もうちょっと待ってってね。もうすぐご飯できるから♪コーヒーでも淹れようか?」

そう言いながらフライ返し片手に振り返る香の首元に僚の視線が釘付けになり、僚の綻んだ顔が一瞬凍りつく。

原因は香の首を彩る七宝焼きのペンダント。

「そのペンダントどうした?」

「あ、コレ?ミックがお土産にくれたのよ♪取材で行ってきたんだって。綺麗でしょう♪」

嬉しそうに僚に話した。

ペンダントを指先でさし嬉しそうに微笑む香の姿は僚が望む笑顔そのもので。

それを見て僚は腸が煮えくり返るようなドス黒い感情をミックに抱いた。

それはただ単に嫉妬だったのかもしれないができることならば自分がさせてやりたかった、見たかった笑顔をミックにいとも簡単に奪われてしまったことへの怒りなのかもしれない。

香に近づくと首に飾られた七宝焼きのネックレスを引き千切った。

「ブチッ」っと音を立てて鎖は千切れ「何するのよ!!」と香は怒りに満ちた声を上げ僚を睨みつける。

僚はそのまま何も言わずペンダントを壁に投げつけた。

投げつけられたペンダントは「カチャリ」と音を立てて床に無残にも落ちていく。

それを拾おうと視線をペンダントに向けた瞬間僚は香の腰をグイッと抱き寄せ有無を言わせず乱暴に香の唇を塞いだ。

香は突然の僚の行動にドンドンと僚の胸を叩き足掻くも僚の力に叶う訳もなくされるがままに僚の貪るような激しい口づけに何がなんだかわからないまま翻弄され続け、口内を激しく責め立てる絶妙な僚の舌の動きに頭の芯まで痺れるような快感が一気に体中を走り抜ける。

このまま僚の思うがままに意識の全てを絡め取られまいと香は僚の唇に歯をたてた。

―――っ

一瞬僚の腕が緩んだ隙に香は僚の腕の中から離れた。

「な、何でそんなことするのよ!!せっかくミックからもらったのに。」

香は僚をキッと睨んだ。

香に噛まれた唇からうっすらと血が滲む。それを僚は腕で拭うと香に近づいていく。

ジリジリと距離を詰めてくる僚に香は後退りしたが壁に背中があたりこれ以上下がることができない。

闇に囚われた冷たく輝る僚の瞳に香は恐怖さえ感じる。

ポロリと一粒の涙が香の頬に流れると堰を切ったように涙が溢れ始めた。

「僚のバカ!!ばかばかばか!!」

香の瞳から溢れ出した涙がポタリ、ポタリと落ちて床を濡らしていく。

そんな香の涙に僚はハッと自分を取り戻す。

僚とて香を泣かしたかったわけではない。嫉妬のあまりに香に酷い事をしてしまった自分が情けない。

壁に背を押し付けるように立つ香に近づくと優しく抱きしめた。

「ごめん。悪かった。」

「僚のバカ!!せっかく貰ったのに・・・僚に見せてあげたかっただけなの・・・に・・・ヒック  綺麗だよって言ってくれるかと思ったのにぃ~~」

「ごめん。悪かった。泣くなよぉ~」

僚の胸に縋り付きながら香はしゃくりあげながら泣いている。

そうさせているのは嫉妬に狂った己の所業なわけだが・・・・そのせいで香が泣くことが僚には悔やまれてならなかった。

そんな泣き止む気配のない香の背中をただ優しく撫でることしかできない。

不意に触った上着のポケットにしまわれた小さな箱に僚の指先が触れた。箱の中身を取り出し香の首元にソレをつけてやる。

何かを首に付けられたことを感じた香はゆっくりと顔を上げた。

涙に濡れた瞳が僚を見つめる。香の指先がチェーンをゆっくりとなぞり先端についているペンダントトップに触れた。

「こ、これどうしたの!?」

見覚えのある感触に香は驚きの声を上げている。

「この前見てただろ?」

「う・・ん。でも・・・

「あんなのつけないでこれをにしろ。」

「え!?」

「あんな七宝焼きのペンダントよりこっちのほうがお前にはよく似合うよ。」

僚はボリボリと照れくさそうに頭を掻きながら香を見つめる。

雫で濡れていた香の瞳が輝き始める。それは僚が見たかった香の笑顔・・・

潤んだ瞳をキラキラと輝かせ幸せそうな表情(かお)をした香が僚に微笑みかけた。

その笑顔を見て僚は心の奥から安堵する。

「ありがとぉ」

僚の首に腕を回して絡みつく香を僚は優しく抱きしめた。

「もう俺がやったもん以外は付けるなよ」

コクリと小さく頷く香の唇に今度は優しく重ね合わせた。





~後日談~

あのあとミックからもらったペンダントはと言うと・・・

「なおしてやっから」という僚の提案にも

「ううん、いい。だってあたしには僚から貰ったこのペンダントがあるし・・・でもすごく綺麗だったから気に入っていたのよね。」

少し残念そうに話す香。

暫くするとミックから貰った七宝焼きのペンダントトップが香の携帯のストラップとして付けられていたという。

胸には僚から貰ったプルメリアのペンダントが誇らしげに輝いていた。



*****

プルメリア   花言葉は「気品」「恵まれた人」「日だまり」「内気な乙女」

クンツァイト  石言葉は「愛、安らぎ、母性、恋人の到来、無条件の愛、信頼、そして真実の愛」です。

香らしそうなイメージが感じたので選ばせていただきました^^

プルメリアはハイビスカスに並んでハワイでは有名な花です。ハワイアンジュエリーによく使われてるみたいですよ。パルは持ってないんですが(笑)
ハワイにはプルメリアの花の言い伝えもあって「満月の夜明けに、まだ朝霧に包まれたままのプルメリアの花を集めてレイを作り、好きな人に渡すことができれば、その夢が叶う」らしいのです。
ロマンチックな言い伝えですよね(●´ω`●)

いつも長々と付き合いくださりありがとうございます(*^_^*)

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2014_10_27

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プロフィール

パル  

Author:パル  
シティーハンターの僚×香メインのお話を書いていきたいと思っております。
何年かぶりにみたCHに再加熱して書いてみたいと思いこのサイトを立ち上げました。
パソコン初心者なのでうまくいかないことも多いかとは思いますが温かい目で見守ってください。

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