それでも君を(3)
バスルームから濡れた香を抱きしめバスタオルで包むと自室のベットに香を寝かしつけた
僚はベットの縁に腰を下ろし眠る香の顔を見つめる
香の濡れた髪をかきあげそっと頬にキスを落とす
いつの間にかこんなにも香に溺れている自分がおかしくって笑みが溢れた
この先何があっても香を手放すことはできないだろう・・・
香が泣いて叫んで僚を拒絶したとしても、自分に縛り付けその身を離せないでいるんではないか・・・
気持ちよさそうに寝息をたてる香の寝顔を見ながらそんなことを思っていた
「う・・・う~ん・・」
微睡む意識の中、香の瞼がうっすらと開き始める
「りょ・・・りょぉ・・・?」
香の掠れた声が僚を探すように呼ぶ・・・
まだその声で俺の名を読んでくれるのか・・・
愛おしそうに僚が香の髪を撫でるように梳く
「僚・・何かあったの?」
香は自分のいない間に僚に何かあったのではないかと思い心配そうな表情(かお)で僚をじっと見つめた
髪に絡ませていた僚の指に香は自分の指を絡らませる
「いつ行くんだ・・・」
香の顔を見ていたら唇から溢れた諦めの言葉・・・
初めて香を抱いたとき永遠に香を自分の元に置くと決めた・・・この身が朽ちるまで香を守り抜こうと決めた
離したくはない・・・手放そうなんて考えていたら最初っから香を自分のモノにしようなんて考えもしなかっただろう
だが香は自分の生きていく道を決めたのかもしれない
もう交わることのない道・・・ならば潔く身を引いてやろう
それが最後に俺のできること・・・
「誰が・・・?」
香は何を言われているかわからないような顔をしている
「今日・・・男と逢ってただろ・・」
香は一瞬身体を強ばらせ僚の顔を見上げる
「見て・・たの・・・・?」
香は頬を赤く染めて溜息を吐いた
「最近よく出かけてるだろ。何か事件に巻き込まれてんじゃねぇかと思ってあとをつけさせてもらった・・」
香は気だるそうな身体を少し起き上がらせ僚の顔をじっと見る
「あの男のところにいくんだろ?」
今更ながらまともに香の顔が見れない
見てしまった最後この手を離せなくなりそうで怖かった
「ねぇ、僚。何か勘違いしてない?
あの人私の高校の友達の旦那さんよ」
僚の顔を見つめて香はクスっと笑う
・・・・旦那・・・?
もしかして不倫してるのか?
香の言葉がグルグルと頭の中で回っている
「本当は友達が迎えに来てくれるはずだったんだけど、手が離せなくなったからって旦那さんが迎えに来てくれたの」
香の言葉に体中の力が抜けるような感覚に襲われその場で項垂れる
頭の上にカラスが飛び回っている
「じゃ、なんで買い物行くって嘘ついた!」
「・・・・言わなきゃダメ?」
香は僚の顔を見つめながら甘えるような猫撫で声で話す
僚は頷くとじっと香の顔を見つめる
香はしばらく考え、サイドボードの上の時計を見て
「・・わかった。ちょっと待っててね。」
ベットから起き上がると裸のままの香は僚の脱ぎ散らかしていたシャツを着てリビングへと降りていった
しばらく待っていると香が帰ってくるときに持っていた紙袋を持って戻ってきた
香は僚の隣に腰を下ろすと
「本当は明日の朝あげるつもりだったんだけど・・・もぅ14日になったし・・・」
時計を指しながら頬を桜色に染め恥ずかしそうに呟いた
時計の針はちょうど12時を回ったところ・・・
香は紙袋の中から綺麗にラッピングされた小さな箱を取り出して僚の前に差し出した
「僚と・・・あの・・・その・・・////こうなっって迎える初めてのバレンタインだからどうしても手作りしたくて。あんまり上手にできなかったんだけど・・・」
箱の中を開けてみると洋酒の香りのするチョコレートが入っている
「こないださ。たまたま街で高校時代の友達にあったの。久しぶりに会ったからお茶してたらバレンタインの話になっ て・・・僚、甘いもの苦手でしょ。そのこと言ったら旦那さんがショコラティエだから甘くないチョコのつくり方教えてくれるってなって。」
香のことが気になっていた僚はすっかり今日がバレンタインデーだということを忘れていた
今までの香の行動に少し疑問が残り問いただしてみれば
「最近ずっと昼間出かけてたじゃないか?」
「それは・・・その・・・教えてもらうだけじゃ申し訳ないから友達のお店手伝っていたの。」
「じゃ、今日いつもと違う石鹸の匂いがしたのは!?」
「そ、それは今日旦那さんに教えてもらった時に、ちょっと・・・その・・ドジって転んじゃって頭からチョコかぶっちゃったからシャワー貸してもらったの。」
僚の全身からすべての力が抜ける気がした
今まで色々考えていた自分が馬鹿らしく思える
香の顔を見つめながら項垂れていると
「もしかして僚、私が浮気したって思っていたの?もぅ~最悪!!
どんなに私が僚のこと好きなのかわかる?どんだけ待ってやっと僚があたしのこと見てくれたと思ってるの!!
なのに私がほかの男性のところ行くって・・?僚が別れてくれって言ったて絶対に別れてやんないんだからね!
どんなに僚が困ったって一生僚の傍にいて離れてやんないから!!一生好きでいつづけてやるんだから!」
香はまくし立てるように僚に言い放つ
そんな香の様子を見て僚のが「フッ」と笑みが溢れた
身体を重ねるようになった今だって香は滅多に『好き』だとか『愛してる』とか言うことはない
それは僚も一緒だが・・・
香の口から「好き」という言葉が聞けるだけでも僚の口元が緩む
そんな香が愛おしくてギュッと抱きしめた
「疑って悪かった・・・」
香は瞼を閉じて僚の胸に凭れかかってくる
僚の背中に香は腕をまわした
「僚・・・心配しないで。私・・・僚だけだから。」
香はゆっくりと吐息を吐きながら甘えるように呟いた
僚は香の髪に顔を埋めて「なぁ、香もう一度抱いていいか?」掠れた声で囁く
香は少し考えて
「優しく抱いてくれるなら。」
優しく僚に微笑みかける
僚はそのまま香をベットに組み敷くと優しく唇を重ね合わせた
~あとがき~
終わりです。
僚の勘違いってゆうオチです(笑)
かおりんが浮気するわけないですよね。だって僚一筋だし・・・
散々僚を悩ませた結果がこんな内容ですいませんでしたm(_ _)m
バスルームから濡れた香を抱きしめバスタオルで包むと自室のベットに香を寝かしつけた
僚はベットの縁に腰を下ろし眠る香の顔を見つめる
香の濡れた髪をかきあげそっと頬にキスを落とす
いつの間にかこんなにも香に溺れている自分がおかしくって笑みが溢れた
この先何があっても香を手放すことはできないだろう・・・
香が泣いて叫んで僚を拒絶したとしても、自分に縛り付けその身を離せないでいるんではないか・・・
気持ちよさそうに寝息をたてる香の寝顔を見ながらそんなことを思っていた
「う・・・う~ん・・」
微睡む意識の中、香の瞼がうっすらと開き始める
「りょ・・・りょぉ・・・?」
香の掠れた声が僚を探すように呼ぶ・・・
まだその声で俺の名を読んでくれるのか・・・
愛おしそうに僚が香の髪を撫でるように梳く
「僚・・何かあったの?」
香は自分のいない間に僚に何かあったのではないかと思い心配そうな表情(かお)で僚をじっと見つめた
髪に絡ませていた僚の指に香は自分の指を絡らませる
「いつ行くんだ・・・」
香の顔を見ていたら唇から溢れた諦めの言葉・・・
初めて香を抱いたとき永遠に香を自分の元に置くと決めた・・・この身が朽ちるまで香を守り抜こうと決めた
離したくはない・・・手放そうなんて考えていたら最初っから香を自分のモノにしようなんて考えもしなかっただろう
だが香は自分の生きていく道を決めたのかもしれない
もう交わることのない道・・・ならば潔く身を引いてやろう
それが最後に俺のできること・・・
「誰が・・・?」
香は何を言われているかわからないような顔をしている
「今日・・・男と逢ってただろ・・」
香は一瞬身体を強ばらせ僚の顔を見上げる
「見て・・たの・・・・?」
香は頬を赤く染めて溜息を吐いた
「最近よく出かけてるだろ。何か事件に巻き込まれてんじゃねぇかと思ってあとをつけさせてもらった・・」
香は気だるそうな身体を少し起き上がらせ僚の顔をじっと見る
「あの男のところにいくんだろ?」
今更ながらまともに香の顔が見れない
見てしまった最後この手を離せなくなりそうで怖かった
「ねぇ、僚。何か勘違いしてない?
あの人私の高校の友達の旦那さんよ」
僚の顔を見つめて香はクスっと笑う
・・・・旦那・・・?
もしかして不倫してるのか?
香の言葉がグルグルと頭の中で回っている
「本当は友達が迎えに来てくれるはずだったんだけど、手が離せなくなったからって旦那さんが迎えに来てくれたの」
香の言葉に体中の力が抜けるような感覚に襲われその場で項垂れる
頭の上にカラスが飛び回っている
「じゃ、なんで買い物行くって嘘ついた!」
「・・・・言わなきゃダメ?」
香は僚の顔を見つめながら甘えるような猫撫で声で話す
僚は頷くとじっと香の顔を見つめる
香はしばらく考え、サイドボードの上の時計を見て
「・・わかった。ちょっと待っててね。」
ベットから起き上がると裸のままの香は僚の脱ぎ散らかしていたシャツを着てリビングへと降りていった
しばらく待っていると香が帰ってくるときに持っていた紙袋を持って戻ってきた
香は僚の隣に腰を下ろすと
「本当は明日の朝あげるつもりだったんだけど・・・もぅ14日になったし・・・」
時計を指しながら頬を桜色に染め恥ずかしそうに呟いた
時計の針はちょうど12時を回ったところ・・・
香は紙袋の中から綺麗にラッピングされた小さな箱を取り出して僚の前に差し出した
「僚と・・・あの・・・その・・・////こうなっって迎える初めてのバレンタインだからどうしても手作りしたくて。あんまり上手にできなかったんだけど・・・」
箱の中を開けてみると洋酒の香りのするチョコレートが入っている
「こないださ。たまたま街で高校時代の友達にあったの。久しぶりに会ったからお茶してたらバレンタインの話になっ て・・・僚、甘いもの苦手でしょ。そのこと言ったら旦那さんがショコラティエだから甘くないチョコのつくり方教えてくれるってなって。」
香のことが気になっていた僚はすっかり今日がバレンタインデーだということを忘れていた
今までの香の行動に少し疑問が残り問いただしてみれば
「最近ずっと昼間出かけてたじゃないか?」
「それは・・・その・・・教えてもらうだけじゃ申し訳ないから友達のお店手伝っていたの。」
「じゃ、今日いつもと違う石鹸の匂いがしたのは!?」
「そ、それは今日旦那さんに教えてもらった時に、ちょっと・・・その・・ドジって転んじゃって頭からチョコかぶっちゃったからシャワー貸してもらったの。」
僚の全身からすべての力が抜ける気がした
今まで色々考えていた自分が馬鹿らしく思える
香の顔を見つめながら項垂れていると
「もしかして僚、私が浮気したって思っていたの?もぅ~最悪!!
どんなに私が僚のこと好きなのかわかる?どんだけ待ってやっと僚があたしのこと見てくれたと思ってるの!!
なのに私がほかの男性のところ行くって・・?僚が別れてくれって言ったて絶対に別れてやんないんだからね!
どんなに僚が困ったって一生僚の傍にいて離れてやんないから!!一生好きでいつづけてやるんだから!」
香はまくし立てるように僚に言い放つ
そんな香の様子を見て僚のが「フッ」と笑みが溢れた
身体を重ねるようになった今だって香は滅多に『好き』だとか『愛してる』とか言うことはない
それは僚も一緒だが・・・
香の口から「好き」という言葉が聞けるだけでも僚の口元が緩む
そんな香が愛おしくてギュッと抱きしめた
「疑って悪かった・・・」
香は瞼を閉じて僚の胸に凭れかかってくる
僚の背中に香は腕をまわした
「僚・・・心配しないで。私・・・僚だけだから。」
香はゆっくりと吐息を吐きながら甘えるように呟いた
僚は香の髪に顔を埋めて「なぁ、香もう一度抱いていいか?」掠れた声で囁く
香は少し考えて
「優しく抱いてくれるなら。」
優しく僚に微笑みかける
僚はそのまま香をベットに組み敷くと優しく唇を重ね合わせた
~あとがき~
終わりです。
僚の勘違いってゆうオチです(笑)
かおりんが浮気するわけないですよね。だって僚一筋だし・・・
散々僚を悩ませた結果がこんな内容ですいませんでしたm(_ _)m
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